虹の橋を渡ったアクア

この子は今年春に生まれた4兄弟の1匹。センターで殺処分されるところをレスキューされ、夏ころ、ねこ蔵シェルターにやってきました。

”アクア”と名付けられ、最初は人にあまり関心を示さなかったのに、シェルターで他のねこたちや優しいボランティアさんらと接するうち、だんだんと人なつこくなっていきました。

しかし、生後約半年のそんなアクアを病魔が襲いました。3週間ほど前にFIP(猫伝染性腹膜炎)とみられる症状を発症。動物病院でたまった胸水を抜く手術をしたり、酸素室を借りてきてその中で寝かせたりと、スタッフさんも必死に介抱しましたが、体調は回復せず、18日に虹の橋を渡りました。

FIPは診断の確定が難しく、”不治の病”といわれています。生後数ヶ月の子猫に発症しやすいそうですが、原因やメカニズムなど詳しいことはよくわかっておらず、薬やワクチンなど有効な治療方法もないといいます。ひとたび発症すると致死率は高く、アクアも最期は衰弱しきって、両手のひらにのるくらいまで、体が小さくなってしまったそうです。

「本当の家族は見つけてあげられなかったけど、ねこ蔵の私たちがアクアの家族だよ。生まれ変わったら今度は素敵な赤い糸を見つけようね」。涙をこらえながら、シェルター責任者の井上さんは、亡くなったアクアに心の中でそう語りかけたそうです。

先日の写真展にも出展したこの写真は、アクアが一番元気だったころの一枚です。